麻雀の点数は「翻(ハン)」と「符(フ)」の2つの要素で決まります。最初からすべてを暗算する必要はありません。まずは翻数→満貫以上の段階を覚えるだけで、対局中の点数感覚が身につきます。
点数計算の全体像
麻雀の点数は「翻(ハン)」と「符(フ)」の2つの要素で決まります。翻数が多いほど、符が大きいほど高得点になります。
点数計算の流れは以下の4ステップです。
最初はすべてを計算できなくても大丈夫です。5翻以上は「満貫」以上で符の計算が不要になるため、まずは翻数を正しく数えることから始めましょう。
翻(ハン)とは
翻は役やドラから得られるポイントです。翻数が多いほど高得点になります。
翻の数え方
手牌に含まれる役の翻数と、ドラの枚数をすべて合算します。
例1: 立直(1翻)+ 断么九(1翻)+ ドラ1(1翻) = 3翻
ドラ表示牌は一萬なので、ドラは次の二萬です(ドラは表示牌の次の牌)。
例2: 立直(1翻)+ 平和(1翻)+ 一盃口(1翻)+ 裏ドラ1(1翻) = 4翻
例3: 混一色(鳴いているので2翻)+ 一気通貫(鳴いているので1翻)+ 役牌の中(1翻)+ ドラ1(1翻) = 5翻 → 満貫
副露(鳴き)による翻数の変化
一部の役は鳴く(チー・ポン・カン)と翻数が下がります。
| 役 | 門前 | 副露 | 副露の例 |
|---|---|---|---|
| 混一色 | 3翻 | 2翻 | |
| 清一色 | 6翻 | 5翻 | |
| 一気通貫 | 2翻 | 1翻 | |
| 三色同順 | 2翻 | 1翻 |
門前限定の役(立直、平和、一盃口など)は、鳴くとそもそも成立しません。
符(フ)とは|点数計算の基礎単位
符(フ)とは、麻雀の点数計算で使う最小単位です。手牌の構成(面子の種類・雀頭・待ち形・アガり方)に応じて加算され、翻と組み合わせて点数が決まります。同じ「2 翻」でも、30 符と 40 符では子で 2,000 点 → 2,600 点と差が出るため、符を知らないと自分の打点を正しく見積もれません。
実戦で出会う符は 20 符・25 符・30 符・40 符 が大半です。20 符は平和ツモ専用、25 符は七対子専用の特例固定値です。それ以外の手はすべて符を加算して 10 符単位で切り上げます。
| 符 | 出現する場面 |
|---|---|
| 20 符(特例固定) | 平和ツモ |
| 25 符(特例固定) | 七対子 |
| 30 符 | 平和ロン、鳴いた手の大半、平和でない門前ツモの大半 |
| 40 符 | 平和でない門前ロンの大半(リーチのみなど) |
| 50 符以上 | 暗刻複数 + 字牌 + 待ち加符などの組み合わせ |
門前ロンで 30 符になるのは平和の手だけです。雀頭・待ち・刻子のどれかで符が付くと 32 符以上になり、40 符に切り上がります。
基本符
| 条件 | 符 |
|---|---|
| 門前ロン | 30符(副底20符 + 門前加符10符) |
| 門前ツモ | 20符(別にツモ符2符が付く) |
| 鳴きあり | 20符(合計が30符未満なら30符に切り上げ) |
面子による符
| 面子の種類 | 中張牌(2〜8) | 么九牌(1, 9, 字牌) | 例 |
|---|---|---|---|
| 順子 | 0符 | 0符 | |
| 明刻(ポンした刻子) | 2符 | 4符 | |
| 暗刻(自力で集めた刻子) | 4符 | 8符 |
門前ロンの30符の手(平和)と40符の手(暗刻あり)の違い:
| 符 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 30符 | 平和(順子のみ・役牌でない雀頭・両面待ち) | |
| 40符 | 暗刻を含む(30 + 么九牌暗刻8 = 38 → 40) |
その他の符
| 条件 | 符 | 例 |
|---|---|---|
| 三元牌の雀頭 | 2符 | |
| 場風・自風の雀頭 | 2符 | |
| ツモ(平和以外) | 2符 | - |
| カンチャン待ち | 2符 | |
| ペンチャン待ち | 2符 | |
| 単騎待ち | 2符 | |
| 両面待ち | 0符 |
符の計算手順
- 基本符を確定する
- 各面子の符を加算する
- 雀頭の符を加算する
- 待ちの符を加算する
- ツモの場合は2符を加算する
- 合計を10符単位で切り上げる(例: 32符 → 40符)
最低は30符です(平和ツモの20符と七対子の25符は例外)。
初心者のうちは「だいたい30符か40符」と覚えておけば、ほとんどの場面で対応できます。符の詳細は符計算の完全ガイドを参照してください。
基本点の計算
基本点は以下の式で求めます。
基本点 = 符 × 2^(翻+2)
例えば30符2翻の場合:
30 × 2^(2+2) = 30 × 16 = 480
この基本点に、親か子かの倍率をかけて最終的な点数になります。
ただし、5翻以上は上限が決まっているため、この計算式を使うのは4翻以下の場合だけです。
満貫以上の段階
5翻以上は符に関係なく、基本点が固定されます。これが「満貫制」です。
| 翻数 | 名称 | 基本点 | 子のロン | 親のロン |
|---|---|---|---|---|
| 5翻 | 満貫(マンガン) | 2,000 | 8,000 | 12,000 |
| 6〜7翻 | 跳満(ハネマン) | 3,000 | 12,000 | 18,000 |
| 8〜10翻 | 倍満(バイマン) | 4,000 | 16,000 | 24,000 |
| 11〜12翻 | 三倍満(サンバイマン) | 6,000 | 24,000 | 36,000 |
| 13翻以上 | 役満(ヤクマン) | 8,000 | 32,000 | 48,000 |
覚えるコツは「満貫8,000」を基準に、跳満は1.5倍、倍満は2倍、三倍満は3倍、役満は4倍です。
13翻以上を役満とする「数え役満」を採用するルールもありますが、雀天の標準ルールはMリーグルールと同じく数え役満なしで、通常の役を13翻以上重ねても三倍満です(フリー対局の設定で「数え役満」をオンにすると役満)。
満貫の手牌例(リーチ+平和+断么九+ドラ2 = 5翻):
跳満の手牌例(リーチ+平和+断么九+一盃口+ドラ2 = 6翻):
倍満の手牌例(リーチ+清一色+一盃口 = 8翻):
4翻30符も満貫(切り上げ満貫)
4翻30符は基本点 = 30×64 = 1,920 で本来は満貫に届きませんが、2,000に切り上げて満貫として扱います。3翻60符(基本点1,920)も同じです。これを「切り上げ満貫」と呼び、雀天では採用しています。3翻70符・4翻40符以上は計算しても満貫に届くので、そのまま満貫です。
4翻以下の点数表
4翻以下は符の計算が必要です。よく出る組み合わせを覚えておくと便利です。
子のロンアガり
| 30符 | 40符 | 50符 | 60符 | 70符 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1翻 | 1,000 | 1,300 | 1,600 | 2,000 | 2,300 |
| 2翻 | 2,000 | 2,600 | 3,200 | 3,900 | 4,500 |
| 3翻 | 3,900 | 5,200 | 6,400 | 満貫 | 満貫 |
| 4翻 | 満貫 | 満貫 | 満貫 | 満貫 | 満貫 |
親のロンアガり
| 30符 | 40符 | 50符 | 60符 | 70符 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1翻 | 1,500 | 2,000 | 2,400 | 2,900 | 3,400 |
| 2翻 | 2,900 | 3,900 | 4,800 | 5,800 | 6,800 |
| 3翻 | 5,800 | 7,700 | 9,600 | 満貫 | 満貫 |
| 4翻 | 満貫 | 満貫 | 満貫 | 満貫 | 満貫 |
3翻60符・4翻30符は切り上げ満貫です(切り上げ満貫なしのルールでは子7,700・親11,600)。すべての点数を確認したい場合は点数早見表を参照してください。
親と子の違い
麻雀では「親」と「子」で点数が異なります。
| 親 | 子 | |
|---|---|---|
| ロンアガり | 基本点 × 6 | 基本点 × 4 |
| ツモアガり | 全員が基本点 × 2 | 親が基本点 × 2、子が基本点 × 1 |
親は子の1.5倍の点数を受け取れます。そのため、親番では積極的にアガりを狙う価値があります。
ツモアガりの支払い例(満貫の場合)
| アガった人 | 支払い |
|---|---|
| 子がツモ | 親が4,000点、子2人が各2,000点(合計8,000点) |
| 親がツモ | 子3人が各4,000点(合計12,000点) |
点数計算の具体例
実際のアガり手で点数を計算してみましょう。
例1: 立直 + 平和 + 断么九
条件: 子、五索でロン(三四索の両面待ち)、ドラなし
- 立直 = 1翻、平和 = 1翻、断么九 = 1翻 → 合計3翻
- 平和のロンなので 30符
- 3翻30符の子のロン → 3,900点
例2: 立直 + 平和 + 一盃口 + 裏ドラ1
条件: 子、一索でロン(二三索の両面待ち)、裏ドラ1
- 立直 = 1翻、平和 = 1翻、一盃口 = 1翻、裏ドラ = 1翻 → 合計4翻
- 平和のロンなので30符
- 4翻30符は切り上げ満貫 → 子のロン 8,000点
例3: 混一色 + 一気通貫 + 役牌 + ドラ1(鳴きあり)
- 混一色(鳴き)= 2翻、一気通貫(鳴き)= 1翻、役牌(中)= 1翻、ドラ(五萬)= 1翻 → 合計5翻
- 5翻 = 満貫(符計算不要)
- 子のロン → 8,000点
例4: 親の満貫ツモ
- 立直 = 1翻、門前清自摸和 = 1翻、平和 = 1翻、ドラ(九筒)2 = 2翻 → 合計5翻で親がツモアガり
- 満貫の親ツモ → 子3人が各4,000点ずつ支払い
- 合計 12,000点
よくある質問
Q. 点数は暗記するしかないですか?
すべてを暗記する必要はありません。まず「満貫 = 8,000(子のロン)」を基準に覚え、次に頻出パターン(1翻30符 = 1,000、2翻30符 = 2,000、3翻30符 = 3,900)を覚えれば、満貫の手と、30符の手(平和のロンや、鳴いた手の大半)は表を見ずに答えられます。
Q. 「30符」と「40符」はどう違いますか?
門前でロンした場合、30符になるのは平和の手だけです。平和でない門前ロン(リーチのみの手の多く)は、雀頭・待ち・刻子のどれかで符が付いて40符になります。一方、鳴いた手は副底20符から数えるので、役牌ポン程度なら30符です。初心者のうちは「門前ロンは平和なら30符、それ以外は40符」「鳴いた手はだいたい30符」と覚えれば十分です。
Q. 切り上げ満貫とは何ですか?
4翻30符・3翻60符(基本点1,920)のように、基本点が2,000に近い場合に満貫として扱うルールです。採用するかどうかはルールによって異なりますが、雀天はMリーグルールと同じく採用しています。
Q. リーチ棒の1,000点はどうなりますか?
リーチ宣言時に場に出した1,000点棒は、その局でアガったプレイヤーが受け取ります。流局した場合は次の局に持ち越されます。
初心者のための点数計算のコツ
点数計算は麻雀で最も難しい部分ですが、以下の順番で覚えると効率的です。
- まず翻数を数えられるようにする(役の翻数 + ドラの枚数)
- 5翻以上は満貫以上と覚える(符の計算不要)
- よく出る点数パターンを暗記する(1翻30符 = 1,000、2翻30符 = 2,000 など)
- 符計算は最後に覚える(30符か40符かで十分)
実戦で使える簡易計算法
すべての点数を正確に覚えるのは大変なので、以下の簡易法が便利です。
- 1翻30符 = 1,000を基準に、翻が1つ上がるごとに約2倍
- 1翻 → 1,000、2翻 → 2,000、3翻 → 3,900(≒4,000)、4翻 → 8,000(切り上げ満貫)
- 親は子の1.5倍
- ツモは合計点がほぼ同じ(支払いが分散するだけ。各人の支払いを100点単位に切り上げるので、少し多くなることがある)
点数感覚クイズ
役と翻数から「だいたい何点か」を当ててみましょう。
1 / 6
役: 断么九
子 / ロン
この手は何点?
麻雀の点数計算を簡単に覚えるコツ
点数計算を全て暗記しようとすると挫折します。以下のステップで段階的に覚えるのが最も効率的です。
ステップ1: 満貫以上は固定点数と覚える
5翻以上は符に関係なく点数が固定されます。まずこれだけ覚えましょう。
| 翻数 | 名称 | 子ロン | 親ロン |
|---|---|---|---|
| 5翻 | 満貫 | 8,000 | 12,000 |
| 6〜7翻 | 跳満 | 12,000 | 18,000 |
| 8〜10翻 | 倍満 | 16,000 | 24,000 |
| 11〜12翻 | 三倍満 | 24,000 | 36,000 |
| 13翻以上 | 数え役満 | 32,000 | 48,000 |
数え役満は採用しないルールもあり、雀天の標準ルールでは13翻以上も三倍満です(設定でオンにすると役満)。
リーチ・平和・断么九にドラが2枚乗るなど、5翻以上になった手はこの表だけで点数がわかります。
ステップ2: 30符の1〜4翻を暗記する
符計算で最も多いのは30符です。30符の点数を覚えれば、平和のロン、鳴いた手の大半、平和でない門前ツモの大半に対応できます。
| 翻数 | 子ロン | 親ロン |
|---|---|---|
| 1翻30符 | 1,000 | 1,500 |
| 2翻30符 | 2,000 | 2,900 |
| 3翻30符 | 3,900 | 5,800 |
| 4翻30符 | 満貫(8,000) | 満貫(12,000) |
ステップ3: 余裕ができたら他の符を覚える
30符以外で頻出するのは20符(平和ツモ専用)、25符(七対子専用)、40符です。これらを追加で覚えれば、ほぼ全ての場面に対応できます。
詳しい点数一覧は麻雀の点数早見表をご覧ください。点数計算ツールを使って練習したい方は麻雀点数計算ツールもご活用ください。
まとめ
- 点数は翻と符で決まる
- 5翻以上は満貫。符の計算不要で固定点数
- 4翻以下はよく出るパターンを覚えればOK
- 親は子の1.5倍の点数
- まずは翻数を正しく数えることから始めよう
- 実戦ではよく出るパターンの暗記が最も効率的
- 「1翻上がると点数が約2倍」を基準に概算できる