麻雀の四暗刻 - 条件と狙い方
四暗刻とは
四暗刻(スーアンコー)は、4つのメンツすべてが暗刻(自力で集めた刻子)で構成される役満です。麻雀の役満の中で最も出現頻度が高い役の一つです。
「暗」は「自力で集めた」という意味で、ポンして作った明刻は含みません。4組すべてを自分のツモだけで集める必要があります。
点数
| ロン | ツモ | |
|---|---|---|
| 子 | 32,000 | 8,000/16,000 |
| 親 | 48,000 | 16,000オール |
成立条件
基本条件
- 4つのメンツがすべて暗刻であること
- 雀頭(対子)が1組あること
- 門前であること(ポンすると暗刻にならない)
四暗刻のアガり形
一一一萬 + 五五五筒 + 九九九索 + 北北北 + 東東(雀頭)→ 暗刻4組 + 雀頭で四暗刻成立
ツモとロンの重要な違い
四暗刻でテンパイした場合、待ちの形によってツモとロンで成立するかどうかが変わります。
シャボ待ちの場合
暗刻3組(111m、555p、999s)+ 対子2組(77z、11z)のシャボ待ち。
- ツモの場合: ツモった牌で暗刻が完成するので四暗刻成立
- ロンの場合: ロンで完成した刻子は「明刻」扱いになるため、暗刻が3組しかなく四暗刻不成立(三暗刻 + 対々和の4翻になる)
つまり、シャボ待ちの四暗刻はツモでしかアガれません。
単騎待ちの場合
暗刻4組(111m、555p、999s、777z)+ 東の単騎待ち。
- ツモの場合: 四暗刻成立
- ロンの場合: 暗刻はすでに4組完成しており、ロンは雀頭の完成にすぎないため四暗刻成立
単騎待ちならロンでも四暗刻が成立します。
四暗刻単騎(ダブル役満)
四暗刻の単騎待ちは、一部のルールでダブル役満として扱われます。
| ロン | ツモ | |
|---|---|---|
| 子(ダブル役満) | 64,000 | 16,000/32,000 |
| 親(ダブル役満) | 96,000 | 32,000オール |
ただし、一般的なルールでは通常の役満と同じ点数で扱うことが多いです。
狙うべき配牌
四暗刻を意識する条件
| 配牌の状態 | 判断 |
|---|---|
| 暗刻2組 + 対子2組 | 積極的に狙う |
| 暗刻2組 + 対子1組 | やや狙える |
| 暗刻1組 + 対子3組以上 | 対々和との天秤で狙う |
| 暗刻0組 + 対子4組以上 | 七対子が本線、四暗刻は副次的 |
具体例: 四暗刻向きの配牌
暗刻2組(111m、999s)+ 対子2組(55p、77z)。あと2組の対子が暗刻に発展すれば四暗刻です。二索四索六索のような浮き牌を切っていきます。
狙い方のコツ
1. 対子を大切にする
四暗刻は対子が暗刻に発展して完成します。対子を崩さず残し、3枚目が来るのを待ちましょう。
2. ポンしない
四暗刻は暗刻が条件なので、ポンすると成立しません。対子の牌が他家から出ても、ポンせずにツモを待ちます。
対々和を狙うためにポンした場合、四暗刻の可能性は消えます。この判断が重要です。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 暗刻3組 + 対子2組(シャボ待ちテンパイ) | ポンしない。四暗刻を狙う |
| 暗刻2組 + 対子3組(2向聴) | 中盤以降ならポンして対々和も視野に |
| 暗刻1組 + 対子3組 | ポンして対々和の方が現実的 |
3. 序盤は字牌を残す
字牌は他家に使われにくいため、暗刻に発展しやすい牌です。特に役牌以外の風牌(オタ風)は他家が捨てやすく、自分で暗刻にしやすいです。
4. 中盤の見切り
8〜10巡目で2向聴以上なら、四暗刻は厳しいと判断して対々和や通常手に切り替えましょう。
対々和との関係
四暗刻は対々和の上位互換とも言える関係です。
| 手の構成 | 暗刻 | 明刻 | 成立する役 |
|---|---|---|---|
| 暗刻4 + 雀頭 | 4組 | 0組 | 四暗刻(役満) |
| 暗刻3 + ポン1 + 雀頭 | 3組 | 1組 | 対々和+三暗刻(4翻) |
| 暗刻2 + ポン2 + 雀頭 | 2組 | 2組 | 対々和(2翻) |
| 暗刻1 + ポン3 + 雀頭 | 1組 | 3組 | 対々和(2翻) |
ポンを1回でもすると、最大でも三暗刻+対々和の4翻止まりです。四暗刻との点数差は圧倒的なので、可能な限りポンせず四暗刻を目指すべきです。
対々和に切り替えるタイミング
- 終盤(12巡目以降)で2向聴以上
- 他家がリーチしていて速度が必要
- 点数状況でアガリが最優先(ラス目のオーラスなど)
三暗刻との関係
三暗刻は暗刻3組の2翻の役です。四暗刻を狙って失敗しても、三暗刻+対々和の4翻が保険として期待できます。
この手は暗刻3組ありますが、六索七索のターツがあるため対々和ではなく通常手です。八索でアガれば三暗刻(2翻)が成立します。
七対子からの発展
七対子を狙っている途中で暗刻ができ始め、四暗刻に切り替わるケースがあります。
切り替えの判断
| 手の状態 | 判断 |
|---|---|
| 暗刻1組 + 対子4組 | まだ七対子が本線。四暗刻は副次的 |
| 暗刻2組 + 対子3組 | 四暗刻が有力に。両方の可能性を残す |
| 暗刻3組 + 対子2組 | 四暗刻テンパイ。四暗刻一択 |
七対子と四暗刻は対子系の手という共通点があり、配牌から自然に切り替えが可能です。暗刻ができるたびに四暗刻の可能性が高まるため、常に意識しておきましょう。
暗刻ができた時の打ち方
暗刻ができた場合、刻子を崩してはいけません。七対子との天秤で打っている場合でも、暗刻は四暗刻への貴重な素材です。
四暗刻の出現確率
四暗刻は全アガりの約0.05%で出現し、役満の中で最も出やすい役です。
出やすい理由
- 牌の種類に制限がない: 国士無双のように特定の牌を集める必要がなく、どんな牌でも暗刻になれば良い
- 七対子や対々和からの発展: 対子が多い手から自然に四暗刻の形になることがある
- 配牌で暗刻ができやすい: 13枚の配牌に暗刻が含まれる確率は比較的高い
実戦での注意点
他家に読まれにくい
四暗刻は門前で対子系の手を進めるため、捨て牌からは読みにくいです。序盤に中張牌を切り、対子を残す打ち方は七対子とも区別がつきません。
テンパイの待ち選択
四暗刻テンパイでは、シャボ待ちと単騎待ちの選択肢があります。
| 待ちの形 | ロン | ツモ | 評価 |
|---|---|---|---|
| シャボ待ち | 不可(三暗刻+対々和) | 四暗刻 | 受入は広いがロンでは役満にならない |
| 単騎待ち | 四暗刻 | 四暗刻 | ロンでも役満だが受入が狭い |
可能であれば単騎待ちでテンパイするのが理想ですが、シャボ待ちでもツモれば役満なので十分価値があります。
リーチの判断
四暗刻テンパイでリーチをかけるかどうかは重要な判断です。
- シャボ待ち: リーチして良い(ロンでも三暗刻+対々和で高い)
- 単騎待ち: ダマが有力(ロンでも役満なのでリーチ不要。待ち変えの余地を残す)
よくある質問
四暗刻は鳴いたら絶対にできませんか?
はい。暗刻は自力で3枚集めることが条件なので、ポンした時点でその刻子は「明刻」になります。4組すべてが暗刻でなければ四暗刻にはなりません。
カンしたら四暗刻になりますか?
暗カンであれば暗刻の扱いです。暗カンした組は暗刻としてカウントされるため、四暗刻の条件を満たします。ただし、加カン(ポンした後にカンする)は明扱いです。
四暗刻と他の役満は複合しますか?
理論上は可能です。例えば、字牌の暗刻4組で四暗刻+字一色となるケースがあります。ダブル役満を認めるルールでは2倍の点数になります。
シャボ待ちでロンしたらどうなりますか?
三暗刻(2翻) + 対々和(2翻) = 4翻になります。四暗刻にはなりませんが、それでも高い手です。リーチを加えれば5翻で満貫です。
四暗刻で暗カンはできますか?
はい。暗カンした組は暗刻として扱われるため、四暗刻の条件に含められます。暗カンすることで符が大幅に上がりますが、四暗刻は役満なので符計算は関係ありません。暗カンしても四暗刻の成立には問題ありません。
四暗刻を狙っている途中で降りたい場合は?
四暗刻を狙っている場合、対子や暗刻を持っているため手牌が安全牌の宝庫になっていることが多いです。対子落とし(同じ牌を2巡かけて切る)で安全に降りられる場面が多く、守備面では有利です。
四暗刻と他の対子系の手の比較
| 手 | 条件 | 翻数 | 鳴き |
|---|---|---|---|
| 七対子 | 対子7組 | 2翻 | 不可 |
| 対々和 | 刻子4組+雀頭 | 2翻 | 可能 |
| 三暗刻+対々和 | 暗刻3+ポン1+雀頭 | 4翻 | 1回のみ |
| 四暗刻 | 暗刻4組+雀頭 | 役満 | 不可 |
対子系の手は配牌で対子が多い場合に狙いますが、最終的にどこを目指すかは巡目と手の進行で判断します。四暗刻は最高到達点ですが、実現しなければ対々和や七対子で妥協することも重要な判断です。
まとめ
- 四暗刻は暗刻4組+雀頭の役満で、出現率は役満中最高
- シャボ待ちのロンでは成立しない(三暗刻+対々和になる)
- 単騎待ちならロンでも四暗刻が成立
- 配牌で暗刻2組+対子2組以上が狙い目
- ポンすると四暗刻の可能性が消えるため、安易にポンしない
- 対々和への切り替えも視野に入れて柔軟に判断する